2025年5月2日、米労働省は2025年4月分の雇用統計を発表。2025年4月の米雇用統計は予想を上回る強い結果となり、FRBの利下げ時期が後ろ倒しになる可能性が高まりました。
非農業部門雇用者数は市場予想の13万人を大きく上回る17.7万人の増加を記録し、失業率は4.2%と前月と同水準を維持しました。また、平均時給も前年同月比で+3.8%と堅調で、労働市場が依然として強さを保っていることが明らかになりました。
- ヘルスケア分野では、病院や外来サービスで合計5.1万人の雇用増。
- 運輸・倉庫業では、倉庫・宅配・航空輸送などで2.9万人増。
- 金融業で1.4万人、社会扶助で8,000人の雇用増。
- 政府部門では全体で1万人増だが、連邦政府は9,000人の減少。
- 製造業では、自動車・電子部品などの減少により1,000人の減。
こうした強い雇用指標を背景に、FRBは6月の利下げを見送り、7月以降に政策判断を先送りする可能性が高まっています。トランプ政権による関税措置の影響もある中で、FRBの慎重姿勢が一層強まる見通しです。
4月の米雇用統計は労働市場の底堅さを示し、FRBの利下げ観測に慎重な見方をもたらしました。
まとめ
2025年4月の雇用統計では、予想以上の雇用者数増加と堅調な賃金上昇が確認されました。これにより、FRBの利下げ開始時期が7月以降にずれ込むとの市場観測が強まっています。特に医療、運輸、金融などの分野での雇用増加が目立ち、経済の一部には依然として成長余地があることが示唆されています。